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「五八様」は神様です。

古き伝統と格式が生きていたふた昔ほど前の百貨店や老舗の商店などの隠語に「五八様」という言葉があったそうです(今も使われているかは不明です)。


「ゴハチサマ」=「お得意様」しかも来て頂いて嬉しい「お得意様」をさすそうです。(5×8=40→しじゅう→始終来てくれる客の意)

サラリーマン時代私の勤めていた会社ではABCランク別けしていましたが、「五八様」は「Sランク顧客」ということでしたが、始終来てくれるのではなく、始終行かなくてはいけないお客様で、お互い担当が替わるとその相性によっては苦労する場合も少なくなく、営業マンにとっては嬉しくないお得意様だったように記憶しています。


ネット通販ではこの「お得意様」を特定するのは至難の業です。まず、顔を見ない商売ですからよほどのことがない限り、複数回のお買い求めに気付く事がまずありません。


特に、ショッピングサイトのシステムが非常に良くできており、オーダーシートと納品書は連動し、あて先ラベルまで連動しています。宅配便の送り状もお客様情報をコピーして貼るだけですから、文字を書かないどころか、キーさえ押しません。マウスだけですべての仕事が完了しますから、記憶に残らないのは当然かもしれません。お客様のお名前や住所を覚えるのは視覚のみですが、すぐ忘れてしまうものです。


逆に、だからこそネット通販は常に「一期一会」の気持ちで一件一件丁寧に仕事を遂行することが重要です。出来て当たり前、ミスが許されない世界です。顔が見えないからこそミスがあった場合のお客様が受ける印象は予想以上に悪くなってしまいます。


どんなに顔が見えなくても、たった一度のお付き合いかもしれないけど、やっぱり気持ちよいお買い物をしていただきたいと思うのが人情です。

マシンに頼る仕事ですからなおさら「人情」を意識するのかもしれません。昔人間なのでしょうね。でも昔人間こそネット通販に必要な人材と私は思っています。


ちなみに「川中さん」は万引きだったそうです。「買わなかった=かわなか=川中」が由来だそうです。ネット通販ではまず存在しませんね。